紺野道昭通信

私の家族観⑦(定期発信-Vol.62)

家族観についてもう少し続けさせてください。

 

結婚が決まり私の人生はさらに充実しました。

当社の業績こそ低迷していましたが、帰宅すれば尊敬してやまない妻が迎えてくれる生活は、人生の大きな活力になりました。

 

守る存在があること、それは自制に繋がります。

私の人生はもう自分だけのものではないのです。

結婚前は夜遅くまで仕事をしていましたが、結婚後は妻のために早く帰ろうという気持ちが生まれた結果、仕事の効率と質が随分向上しました。

さらに長男も授かり、我が子の将来に責任を持つことも実感できました。

幼少時父と遊んだ記憶が殆どなかった私は、どれほど忙しくても彼と遊ぶ時間だけはしっかり確保しました。

先日彼と思い出話をした折、ディズニーランドや旅行も良かったけどキャッチボールをしたことが一番の思い出と云うのを聞き、父親冥利に尽きると思いました。

 

しかし人生と云うもの、良し悪しのバランスがとれているものです。

 

実は今から二十数年ほど前、当社は業績悪化により倒産の危機を迎えていました。

経営状態に加え社員との軋轢も相当なもので、当時社長という大役を担ったばかりの私は心身ともに限界を感じていました。

こうした逆境を誰にも相談できず孤独感に苛まれた結果、ついには会社を廃業してしまおうと考えるようになりました。

勿論、役員の私が弱音を吐いてどうするのかと何度か気を引き締めようとするも、一向に何も変わりません。

 

ただ会社を廃業したとして今後私は何をしたいのか。

当然家族がいますから、働かない訳には参りません。

それでも自分のことを考える気持ちが生まれない、そんな真っ暗闇にいました。