紺野道昭通信

M&A①(定期発信-Vol.161)

今、国内でM&Aが増えています。

業界大手のM&Aキャピタルパートナーズに拠れば2021年は公開されただけでも4,300件を超え、1985年と比べ16倍以上、そして今後益々増加すると云われいます。

参考:https://www.ma-cp.com/about-ma/current-situation/

 

こうしたご時世ですから、読者各位にもM&Aのオファーを受けたり、他社買収を検討中の方がいるかもしれません。

 

企業の成長戦略や後継者不足の解決、事業承継や事業拡大など、具体的な目的を達成する手段として最適と経営者が判断するなら、私はM&Aも大いにアリだと思います。

 

実は当社も過去に何度か買収のオファーを受けました。

「あなたの会社は購入する価値がある」と評価されたと考えれば有難いくらいです。

20年ほど前までは赤字続きで、金融機関から貸し渋りを受けていたほどですから、仮に売りに出しても買い手がつかなかったと思いますし、私自身も廃業した方がよいのではと悩んだことも一度や二度ではありませんでした。

ただ、廃業にも多額のお金がかかるので、ジリ貧の中で経営を続けなくてはならないのがつらいところでした。

 

そうした苦難の時代を経て、今はどうにかやっていくことが出来ていますが、それからも買収オファーが何度かありました。

もし応じていれば私自身はそれなりのお金を得られるので、残りの人生は悠々自適でしょうし、人生で最も大切にしている妻との時間も今以上に増えたでしょう。

しかし社員のことを考えると前向きにはなれませんでした。

社員も私にとって大切な家族です。

 

M&Aはあくまでも目的を果たす手段に過ぎません。

目的が明確でなければ行う必要はありません。

もし私が目の前のお金欲しさにM&Aを受けるのなら、それは何のためなのか。

今のところ私は多額の金銭を必要としていませんから、M&Aを受ける必要もないのです。