紺野道昭通信

こんのはどのようにして『理念経営』を始めたのか⑮(定期発信-Vol.29)

朝食を終えたあと社長室に移動し、午前中はずっとご一緒させていただきました。

この部屋で鍵山氏が執務されていると思うと、その空気に触れさせていただいただけでも光栄で、まさに一生の思い出です。

もっと長くお話を伺いたいと思いましたが、約束の時間が来てしまいました。

鍵山氏に心からのお礼を申し上げ、帰路についた私の心は躍っていました。

 

さて、福島に戻る新幹線の中でまず決めたのは掃除をやろうということです。

カタチからでもいいのです。

あれこれ考えず即決、即断、即実行が私の信条です。

午前中の学びを何度も反芻し、気づけば福島駅に到着していました。

 

はやる気持ちを抑えながら自社に戻り、居合わせた社員たちに私は「これからみんなで掃除をやっていこう」と声をかけました。

社員からすれば寝耳に水です。

掃除に学ぶと云い出した私が東京に出張したことは聞いていたと思いますが、まさか戻ってきていきなり始まるとは…。

それでも私は鍵山氏から学んだ全てを社員に伝え、取組を始めたのです。

中には不満を持った社員もいたかと思います。

しかし、まずはやってみないことには始まりません。

とにかくやってもらうようにしました。

 

それから長い時間が経ちました。

今では「掃除に学ぶ」意義を社員に理解してもらえるようになったと思います。

掃除は自分磨きに繋がるといった声も聞こえてくるようになりました。

何より嬉しかったのは本社の小林課長が「毎月給料日に地域の清掃もしませんか?」と提案してくれたことです。

私の伝えたいこと、掃除に学ぶ本質を理解してくれたのです。

そこから毎月給料日に行う地域清掃が全事業所で続いています。

 

様々な会社を訪問する機会がありますが、業績が伸びている会社に共通して云えることは清潔感があることです。

かつて悪評高かったニューヨークの治安、その回復に大きく貢献したと云われる「割れ窓理論」、こちらと当てはまるのかもしれません。