紺野道昭通信

心に響く成長のかたち➀(定期発信-Vol.185)

日々、私たちは多くの経験から学びます。

たとえば、

 

・今日は仕事が思うように進まなかったから、次はこうしよう。

・不十分な言葉で誤解を招いてしまった。今度はしっかり言い方を考えよう。

・セミナーで知らなかったことをたくさん学んだ。明日から早速実践しよう。

 

こうした経験から教訓を得て、次に活かしていく――それが私たちの“学び”の本質ではないでしょうか。

 

では、以下のような瞬間はどうでしょう。

 

・お客様からもらった感謝の言葉に胸が熱くなる

・先人の偉大さに触れ、自分の器の小ささにハッとさせられる

・夕陽の美しさに心を打たれる

・大切な人を失い、死生観が揺さぶられる 

 

いわゆる「琴線に触れる瞬間」といえるでしょう。

こうした出来事は、学び以上に心に残り、自分の価値観そのものを大きく変えることさえあります。

 

今はインターネットを通じて膨大な情報が得られます。

 

映像や物語を通して、他人の経験や日常に触れることができるのは非常に便利です。

世界中のリーダーや偉人の活躍はもちろん、市井の人々の日常まであらゆる情報が溢れています。

スマートフォンひとつで、過去も現在も世界を「知った気」になれる時代です。

インターネットが登場してから約30年。

それ以前は、誰かの話を聞いたり、書物を開いたりと、自ら足を運ばなければ知ることはできませんでした。

世の進歩とは本当にすごいものです。

 

ただ、「琴線に触れる瞬間」となると、やはり自らの経験には敵いません。

 

人は五感で生きています。

画面越しに得られるのは、視覚と聴覚だけ。

その場の空気や匂いを感じたり、実際に触れたりすることはできません。

たとえば自宅で映画をスマホやPCで「見る」のと、映画館で「観る」のとでは、感動の深さが違うのではないでしょうか。

映画館では映像を巻き戻すことはできませんから、「一度きり」に集中する真剣さが生まれます。

さらに、周囲の人の笑いや涙から「このシーンで感動する人もいるのか」という新たな気づきも得られます。

 

人類が誕生しておよそ600万〜700万年。

過酷な自然環境を生き延びた先人たちのDNAが、私たちにも刻み込まれています。

一方で、インターネット上の情報量は、西暦2000年からわずか20年で6,500倍に増えたといわれています。

それだけの情報を、目と耳だけで理解するのは、まだまだ追いつけないのかもしれません。

(次回に続く)