私の家族観⑥(定期発信-Vol.61)
2002年5月のこと。
いよいよ彼女の実家を訪ねる日が来ました。
落ち着いてご両親の目を見、「娘さんを私にください」と自信を持って云えるよう玄関前で何度も練習したことをよく覚えています。
これまでも経営者として、著名な方との面談や大勢の聴衆を前にした講演など、相応の緊張を伴う場面を経験しましたが、このとき以上の緊張を味わうことはこの先無いでしょう。
間違いなく人生で一番緊張したときでした。
さらにもうひとつ白状させて下さい。
実は挨拶を済ませる前に結婚式の日取りまで決めていたのです(汗)。
明らかに順序が逆ですが、云い訳をさせて下さい(笑)。
社会人になってからの私はとにかく毎日が仕事、仕事の繰り返しでした。
恋愛に時間を割くことすらままならない私の前に、全てが尊敬の対象と云える彼女が現れたのです。
もはや私は彼女に夢中でした。
絶対に結婚したかったのです。
そんな意気込みで臨んだ挨拶でしたが、ご両親のお答えは意外なものでした。
「あなたたちがいいと思うならいいんじゃないの」
これまでの私の緊張感は何だったのかと思いましたが、神様が私の真剣な想いを応援してくれたのだと思うようにしました。
同時にご両親の寛容なお気持ちに心から感謝しています。
縁や運命というものは目に見えません。
科学的な根拠を問われても困るのですが、私はそうしたものを信じています。
運命はどこでどうなるかわかりませんから、一つ一つを常に大事にしています。